AED① ー設置場所の知り方・呼び方

Q. AEDのある場所は、どうやって知ることができますか?

A. ◎AED設置が義務付けられている場所を知っておく(緑と白のロゴ

  • スポーツ施設(ジム、プール…)、公的施設(国公立学校、大学…)、行政機関(役所、福祉施設…)
  • 鉄道駅、空港、港、2時間以上停車のない公共交通機関(飛行機、鉄道、船内…)

  ◎スマホなどの利用により最寄りのAED設置場所を知る

  • NUE112オペレーター (※1)
  • AED設置場所検索マップ (※2)・スマートフォン専用AED検索アプリ

㊟1. 周囲に協力がある場合は、「AED取り寄せ」「112通報」は協力者へ依頼。救助者は基本傷病者から離れず、(必要時)心肺蘇生(胸骨マッサージ・人工呼吸(現在略))を開始しします。

㊟2. AED設置表示がある場合でも、実際には夜間・休日は使用できず、その施設の営業時間帯のみでしか使用できない場合もあるため、普段から近隣の(自宅・職場)「24時間使用可能」場所のチェックをしておくことが大切です。

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AED(Automated External Defibrillator=自動体外式除細動器)とは?

  • 伊語ではDAE (Defibrillatore Semiautomatico Esterno) 、主に『デフィブリッラトーレ(・セミアウトマーティコ)』または、DAE『ダエ』と呼ばれます。
  • 「心停止」の際、体の表面に貼った電極付きのパッドから自動的に心電図解析を行い、必要と判断した際、強い電流を一瞬流すこと(電気ショック)で心臓を正常なリズムへ戻す機能を持った機器です。
  • 周囲の援護者にAEDを依頼する際の呼びかけは、「Defibrillatore(デフィブリッラトーレ), per favore!」も可。

救急車到着前の救命処置の必要性

  • イタリアでは年間約6万人が「心停止」により亡くなっており、その内8割は日常生活中で起きています。また約6割以上のケースでは、迅速なAED(除細動)実施により救えた可能性があったとみられています。
  • 心停止になると、脳への血流が止まり10~15秒で意識を失います。脳が酸素なしで生きられるのはわずか3~4分、10分を経過すると救命率は10%以下になります。一方、AEDを含めた心肺蘇生が即開始されると、その救命率は倍増します。
  • イタリアにおける救急車の到着時間は…?
都市部では平均8~18分、一方地方では30分以上を要す場合もあり、地域差がかなりみられるようです。そのため、救急車到着前の周囲に居合わせた人々による適切な救命処置は、傷病者の予後を大きく左右します。

AEDを使える人は?
  • AEDの音声ガイドによる操作指示に従うことにより、誰でも使うことが可能です。イタリアでは、これまで訓練を受けた人のみの使用が認められていましたが、2021年から、心停止が疑われる緊急な状況下では、特別な訓練を受けていない人にも使用が認められるようになりました。
  • そして、救済目的でAEDや心肺蘇生を行った状況下で起きることに対する責任は、法律で守られることが定められています。

※1 NUE112(Numero Unico d'emergenza Europeo)の専用アプリ「Where Are U」(ロンバルディア州)では、アプリ導入時のプロフィール情報入力により、オペレーターによる素早い「現在位置」把握が可能なため、その場からの最寄りAED情報を短時間で得られます。(同時に救急車要請必要処置の指示も受けられます。英語使用可。)

※2 AREU(ロンバルディア州救急搬送機関)によるAED検索マップ:

https://www.areu.lombardia.it/web/home/mappa-dae-lombardia