小児頭部打撲① ーどう判断する?ー

Q. 子どもが転び頭をぶつけました。「たんこぶ」ができているので大丈夫でしょうか?

A. 「たんこぶができたら安心、できなかったら危ない」「血が出たら安心、出ないのは危ない」などいわれることがあるようですが、根拠は特になく、腫れ、出血、骨折などに関わらず、脳に損傷を受けている場合もあります。


家で様子をみても大丈夫な判断基準例

  • すぐ泣きやみ、元気に遊んでいる

  • いつもと様子が変わらない

  • 特に腫れはない

  • 顔色も悪くない

  • 食欲もあり、よく食べたり飲んだりしている

  • 吐き気もなく

  • 機嫌がよい


緊急ではない受診例
(意識のある軽い打撲は、かかりつけ小児科/時間外・休日#116117 (Continuità Assistenziale) 電話相談 へ)
  • たんこぶのような腫れがある

  • 腫れが大きい

  • 打った部分に痛みがある


 救急外来(Pronto Soccorso)へ連れていく基準:「小児神経外科のある病院」へ 

  • 顔色が青ざめてきた

  • 腫れが徐々にひどくなる

  • 嘔吐をした(2回位まで)

  • 頭部からの出血が止まらない

  • 呼吸がしにくい

  • 頭をぶつけてから機嫌が悪く、全く泣きやまない


すぐに救急車を呼ぶ場合:# 112
  • 痙攣する(ひきつけ)
  • 嘔吐を繰り返す(3回以上)
  • 元気がなく、ぐったりとしている
  • 意識障害・目の焦点が合わずボーッとしている・反応が鈍い
  • 頭痛がだんだん強くなる
  • すぐに眠り込んでしまう
  • 呼吸困難がみられる
  • 手足の動きがおかしい
  • 傷口が大きく血が止まらない
  • 耳や鼻から水が流れてきて止まらない・血液が混じっている

=判断ができない場合は迷わず相談や受診をしましょう=

参考)
小児頭部打撲② ー手当て・注意点ー
小児頭部打撲③ ーミラノ市内の小児神経外科のある主な病院ー